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県営団地の偏見

今日、バイト先で、28歳になる男子バイトから聞いた話です。

彼は現在、アパートで独り暮らしですが、3年前まで父親と母親、妹の4人で
県営の団地住まいだったそうです。

比較的、安い家賃で住むことができる県営住宅・・

彼によれば、貧困層が多く、ひとり親家庭も数軒あるみたいで・・

どこの家庭も問題を抱えているとのことです。。

彼の父親は、精神的な障害があるらしく、ひとつの仕事が長く続かず、転々と
していたそうで・・

失業中は部屋の中でゴロゴロしているばかり。。。

母親はパートに出掛けていますが、病弱なので、月々4万円程度の収入だった
とのこと・・

彼は、小学生の時、担任の先生から「団地の子ども」として、明らかに差別を
受けていたと言ってます。

団地の子どもは、彼以外にもクラスの中に2、3人いたそうですが、同じく差別
されていたそうです。

具体的には、他の生徒と違って、先生から注意された時に叩かれたり・・

ひどい時には首根っこを掴まれ、引きずり回されたそうです。。。

PTAの会合の場では、「団地住まい」と「団地以外」の線引きのようなものが
あって、団地以外の保護者たちが、団地住まいの保護者に対して、何やら
ヒソヒソ話をしている様子が、子どもながらにもわかったそうです。

どうやら、団地以外の保護者たちが、担任の先生に何やら吹聴でもして、
それが先生の差別意識につながったのでは…と、彼は話していました。

中学生の頃になると、彼はいじめを受けるようになりましたが、担任は
見て見ぬ振りをして、やり過ごしていたそうで・・

それで、一時期は不登校になったとのことです。

高校に入り、彼は、実家の収入状況を初めて知ったと言います。

奨学金の申請書類の中に、家庭の年収を記入する欄があり、そこに
書かれた数字を見て、愕然としたそうです。

それまで彼は、いくらウチが貧乏でも、平均的と言われる年収400万円は
あるだろうと思っていたのですが・・

書いてあった数字は、その半分にも満たない額だったと言います。

もし、生活保護を受けようものなら、さらに周囲からバッシングされるから、
両親は生活保護申請をしようとは思っていなかったそうで。。

それで、彼は・・

高校卒業後、焼肉店に正社員として勤めることになりましたが、昨年の夏、
コロナ禍により閉店に追いやられてしまい・・

以後、バイトで食いつなぐようになりました。

ここで土、日曜日にバイトして、平日はスーパーのセンターに飲料水を配達
するバイトをしているとのことです。

彼の話を聞いて、僕も思い当たることがありまして・・

世間ってのは、貧乏に対する偏見、差別があります。

僕も、小学生の頃、いじめとまで行きませんでしたが、陰口を言われたり、
からかわれた経験があります。

貧しい家庭の子どもが悪いわけじゃないのですが、その服装、髪や爪の
手入れなどが、一般家庭の子どもとは見栄えが違うらしく、それに違和感を
持った他の子どもたちは、からかったり、いじめの対象にしてしまうようで。。。

県営団地・貧困家庭・ひとり親…

マイノリティーへの偏見…

たぶん、この先もなくならないでしょうね…。

  配達のバイトは、あまり性に合わないし…
  本当は定職に就きたいんだけど…

と、彼が言いました。

体力には自信があり、身体を動かす仕事は好きだと言ったので、

  建設関係はどうだい?
  まぁ、キツイと言えばキツイけど…
  それで良ければ、オレが紹介するよ

僕は、彼に言ってみました。

  ホントですか!?

彼は、建設関係で働いても良いと言うので、明日にでも僕の勤め先か
取引先に紹介してやろうと思います。
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