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若いバスの運転手と中年女性の乗客

時間に追われる仕事と言いますと、電車やバスの運転手さん。

特に日本は公共の乗り物の出発、到着時刻の正確さには
定評があります。

おかげで我々も時間が読めて、スケジュールも立てやすく
なると言うものです。

が…

運転手さんにしてみれば大変な気苦労もあることでしょう。

とにかく分刻みです。

早過ぎちゃいけないし、遅くなってもいけません。

こうなりますと自然と神経質になって行くものでして、
あるバスの運転手さんなどは、休日に嫁さんと一緒に
買い物に出掛けるにしても、

  いいか?
  10分で済ませてくれよ

などと買い物時間まで指定するほどの神経質。。。

嫁さんの方も慣れたもので、きっちり10分で戻ってきて、
旦那である運転手さんの自家用車に乗り込みます。

予定の時間通りに帰宅の道を走っていた途中で嫁さんが、

  そうだ!
  食パンを買わなきゃいけなかった。
  そこのスーパーに寄っていって
  ちょうだい

と言いますと、運転手の旦那は思わず、

  降りる前にブザーを鳴らしてくれ

と、まぁ…、こんな調子で自家用車を運転していても仕事の
クセが抜けないようで。。。

そんなバスの運転手さんもいるかと思えば、こんな運転手さんも
いますよ。

こちらの運転手さんは20代の若手です。

やはり時間に対して神経質で、これも乗客に迷惑をかけまいと
気をつかっているわけで…

ある日の午後7時半ごろ。毎日運行している路線を走らせて、
予定時刻通り、ある停留所へ到着いたしました。

ひとり、ふたりと乗客がバスから降りていきまして、今度は中年の
女性が降りようとする際、運賃の精算のためにICカードを読み取り機に
入れました。

このICカードと言うものがどういう仕組みのものか、わたしには
よくわからないんですが、どうやら女性は、読み取り機で乗車券の
残額積み増しをした際、料金精算も済んだと思い、そのまま降りようと
したそうです。

これを見て、若手の運転手さんが、

  もう一回、お願いします

と、再度、カードを読み取り機に入れるよう促しました。

ところが、中年女性には意味がわからなかったようで、

  今、ちゃんと入れましたよ

と答えます。

  もう一回、お願いします

同じことをもう一度言う若手運転手さん。

これに対して中年女性は、

  は…?
  どうして?
  ちゃんと説明してください

どうしてICカードをもう一度入れなくちゃいけないのか、その
説明を求めます。

そんなやり取りをしているもんですから停留時間が長くなって
しまいます。

これに若手運転手さん、次第にイライラしてきまして…

  もうっ!
  降りるなら早く降りろ!

つい、こんな言い方をしてしまいました。

こうなりますと中年女性の乗客、思わずムッとして、

  なに?その言い方!
  どうして説明してくれないの?

こう食いついてきます。

ますますイラつく運転手さん。。。

  早く降りろ!
  業務妨害だ!

業務妨害と言われても…、と釈然としない中年女性ですが、
ここはもう、仕方がないので降車することに…、

すると、若手運転手さんが舌打ちしながら、こんな暴言を
吐きました。

  チッ! 死ね!

一般にバスと言う乗り物は、ゆったり、ゆるやかに走るもので
そんなバスの運転手さんは大人しい人柄だろうと思ったりして
おりますが…、

  チッ! 死ね!

こんな言葉を吐かれるとは思いもよらなかったことでしょう。

この暴言は、中年女性だけでなく、マイクを通して他の乗客の
耳にも入りました。。。

さあ、こうなりますと、当の中年女性のみならず、乗り合わせて
いた数人の乗客からもバス会社にクレームが入ることになります。

これについて、バス会社は若手運転手さんを停職1ヵ月の懲戒処分
にしました。

バス会社の指導役が、この若手運転手さんに厳重な注意をします。

  時刻通り正確に運行することは
  大切なコトだけど、それ以上に
  乗客への配慮は重要だよ


  大変、申し訳ありません。
  言ってはいけない言葉を言って
  しまいました…。

しきりに反省する若手運転手さん。


さて、例の中年女性ですが、あの若手の運転手さんに腹を立てた
ものの、なかなかの男前だったと後日、思い返しています。

自分の旦那とは、あっちの方でずっとご無沙汰…

若くてイイ男を思い返しているうちに身体が火照ってきました。

  近いうちに、もう一度あのバスに
  乗ってやろう。
  そして、あの若い運転手を
  誘ってやろうかしら…

そのうち妖しい想像をするようになり、ベッドの上で若い運転手と
自分が絡み合っている姿を…、

だんだん興奮してきた中年女性ですが、フッと頭に浮かんだコトと
言いますのが、

  バスだけに…、
  後ろから入ってくるかしら

おあとがよろしいようで。。。

(長崎県での実話を一部脚色)
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