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笹やん 理想郷

先月末までに、バイト先の冷凍食品センターでは、合わせて
10人ほどのバイトが辞めたとのことで・・

そこで先週の日曜日と今日、朝刊の求人広告にバイト募集の
掲載をしたそうで・・

まぁ、冷凍庫内の作業になるわけですから体力、忍耐力など
そこそこ要するわけで・・

  こんなクソ暑い季節は冷凍庫内で
  涼めるからイイや☆

などと言った超安易な気持ちで入って来る学生バイトが毎年、
何人かいますけど、たいてい一週間も持たずに辞めちゃいます。。

エアコンの効いた室内を想像していると大間違いなワケで・・

冷凍食品を扱う倉庫ですから、庫内温度はマイナス20℃・・、
僕らが仕分け作業をする場所だってマイナス3~5℃です。

この季節も当然、厚手の防寒着を着て作業しています。

超安易な学生バイトたちは、まずこの防寒着に驚きます。

  なんでこんなクソ暑い時期に、
  こんなモン着るンや…?

で、庫内には行っていくと、

  寒ッ!!
  超寒い!!


  アカン、もうアカン…。

ってコトで、一週間後に姿を見せなくなります。。。

また、重量のある商品も多く、低温の中で重い荷物を何度も
持ち運びしていると、腰を痛めてしまう人も少なくないのです。

まぁ、その分、時給は比較的よい方です。

なので…

  どうせやるなら時給高い方が
  イイや☆

これまた安易な気持ちで入って来ると・・

数日後には腰を痛めたり、手足の感覚が変になったりで、

  こんなにキツいとは
  思わんかった…。

などと言って、やはり辞めちゃう人、少なくないです。。。

さて…

そういうわけで、今回もバイトを募集しているのですが、
帳票を受け取りに事務所へ行くと、そこに笹やんがいまして・・

何やら腕組みしながら、小難しい顔して机の前に立っています。

そんな様子を見て、背後からセンター長が言いました。

  おい、笹○・・、
  オメーのところは、誰も
  辞めとらんやろ!
  オメー、ここで応募してきた
  履歴書なんか見て、どうするンや?

そんなセンター長の言葉を無視するかのように、笹やん、

  やはりよく動くのは、40代、50代…
  それも女だ。
  長く続くし、同年代の男に比べて
  全然働いてくれる。

独り言のように言いました。

さらに、一枚の履歴書を取り上げて、

  こいつはダメっぽい。
  こういう顔つきのヤツが一番ダメだ!

と言いました。

そこでセンター長、笹やんの手から履歴書をサッと取り上げ、

  だから、オメーのところは
  補充しないっつーの!
  関係ねーやろ!
  早よ、作業場へ行けっ!

と、声を荒げます。。

  これがイイんじゃないですか?
  この女…、
  44歳か…、
  こういうのが長続きする顔ですよ。

今度は机の上の履歴書を指差して、笹やんが言います。

  ・・・・・・・・・・・・
  ・・・・・・・・・・・

何も言わず、ただ笹やんを睨みつけるセンター長。。。

そうなのです。。。

前からそうなんですが、笹やんは、バイトの採用時になると
異様なほど、過剰なほど…、首を突っ込みたがるのです。

そして、センター長を押し退け、自分の好みでバイトを採用
してしまうのです。

特に笹やんは、いわゆる熟年女子が好き☆

まぁ、若い女子は応募することが滅多にないわけですが・・

主に30後半から40代女子を採用したがります。

それも顔つき、スタイル最重視!

まったく妥協を許しません!

めっちゃ真剣です!

笹やんが真剣になるのは、まさにこの時だけ。。

この季節の太陽より熱くなるのです。。。

そういうわけですから、確かに笹やんチームの女子バイトは
ほぼほぼスタイルも顔つきも良好…

年齢的には40代、50代ばかりですが…

みんな笹やんが採用したと言ってもイイでしょう・・。

  おうおう、また始まったか…。

そう言って、笹やんチームのリーダー格・熟年女子バイトの
キノシタさんが事務所に入ってきました。

検品の際に使うバインダーが不足したから取りに来たそうです。

そう言えば、口が悪く、色黒ではありますが、キノシタさんもまた
端正な顔立ちで、整った細身の持ち主なのでした。

そのキノシタさんが、ニヤニヤ笑いながら、

  なあ、笹やん、好みのオンナは
  居そうか?
  な~んも知らん乙女をモノに
  しようと企んで…

と、ここでキノシタさんはセンター長の方へ視線を移し、

  私もこれまでに何度か、
  危ない目に遭ってきた。

そう言って、再び、笹やんへ目を向けます。

  おい、笹やん。
  こんな無垢な乙女を怯えさせて
  何がおもろいンや?

ニヤニヤ笑うキノシタさんへ、笹やんが鼻で笑いつつ返します。

  よお言うわ・・、
  何がオトメや、このオカメが!


  誰がオカメや!
  このあほぉ・・!

と、まぁ、いきなりの笹やん&キノシタさんショートコント。。

それにしても…

自分の好みだけでバイトを採用、編入してしまう笹やん・・

ある意味、職場に理想郷を創り上げているわけです。。

そう考えてみると、やっぱ、笹やんってスゴい!?
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