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内縁の妻を衰弱死させた男の話

世間で言う夫婦…、

一般には婚姻届を出して籍を入れる、いわゆる法律婚と
呼ばれるヤツですね。

一方で、特に届け出ずに男と女、一つ屋根の下で長い年月
仲良く過ごしていれば事実上は夫婦だってコトで、これを
事実婚と呼んでますね。

内縁なんて言い方もします。

そりゃまぁ、男と女、いろいろありましょうから、籍を
入れずに、このまま一緒に暮らして行こうや…って話も
ありますようで。。。

腕はいいんだが、何かにつけて「忙しい」と言うのが
口癖になっている大工。

  ねえ、あんた、いつになったら
  私と籍を入れるつもりなの?

相手は4つ年上の、コレが目鼻立ちの整ったイイ女…

1年、2年と大工の男のマンションで暮らしていましたが、
そろそろ正式に籍を入れた方がよさそうじゃないかと思い、
男に声をかけたものの…

  籍…?
  面倒くせぇや
  オレは忙しいんだ

これまでにも何度か、こんなやりとりが。。。

いつまで経っても籍を入れぬまま内縁の妻として大工とともに
暮らすハメになりましたが…、

それから何年経ったでしょう。

とうとう女は73歳になり、大工の男は69歳と互いに高齢者と
呼ばれる齢になりまして…

さて、こうなりますと厄介なのは身体のことでございます。

人間、歳を重ねれば身体のどこかが悪くなってくるモンです。

内縁の妻の方が病にかかりまして、思うように身体が動かない
ようになり、介護が必要となったのですが…

大工の男は、

  面倒くせぇ!

だの

  忙しい!

だの、まともに介護しようとしないどころか、食事もロクに
与えなかったようで。。。

可哀そうに、内縁の妻は衰弱死。

あるまいことか大工の男は、彼女の遺体を隣りのマンションの
ポンプ室へ運び、遺棄しました。

当然、書類送検され、このことは新聞にも載ったそうで。

しかし、この大工は腕の良さを買われ、その後も仕事を続ける
ことができておりまして、それから2年ほど後…、

今度は四十路を迎えたばかりの女とイイ関係になりました。

で…、今度の女とも籍を入れず、自分のマンションに
住まわせて、身の回りの世話などをさせるようになり
ました。

今度の女も、籍を入れてほしいと事あるたびに申し出るものの、

  忙しい!

の一言で片づけられてしまいます。。。

結局、内縁の妻という身で数年間を過ごしておりましたが、
この女、持病があったようで、急にソレが悪化してきました。

今度も介護が必要なのに、まともに介護をせず、食事もロクに
与えない…。

ってコトですから、前回の女と同様に、今度の内縁の妻も
衰弱死してしまいました。

  ああ、また死んじまったか…。
  オレは女運がない男だ

って、おまえがちゃんと介護してりゃ、こんなコトには
ならなかったろ!!

そんなお声も聞こえてきそうですが、大工の男にしてみれば、
自分はとても忙しくて、そんな面倒を見てられない…って、
今回も遺体を放ったらかしにするもんだから…

当然、書類送検…。

  あんた、またやったの?
  ナニ考えてんの!?

警察官も呆れ果てております。

  忙しいし、介護するのが面倒で…
  それに金がないから病院に
  行かせてやれないンだ!

大工の腕は良いと評判のはずなのに、一体何にお金を使って
いたのか。。。

  ったく、忙しい、忙しいって
  そんなコト、理由にならんやろ!?
  ちゃんと介護してやるのが、
  人の道やろ!

警察官はそう言ったものの…

待てよ…と、考え込みましたよ。

忙しいから、介護しない…

忙しい…、せわしない…、世話しない…、

あ、なるほど、そう言うことか!

と、納得したかどうか…。

おあとがよろしいようで。

(兵庫県で発生した事件に基づきます)
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