ある不動産鑑定士の挫折

不動産鑑定士の資格を有している40代男性。

ところが、彼は現在、無職…

何とかして事務所を開設したいと思い、

　　2千万円貯めよう!!

と意気込んで始めたのが“ひったくり”…


不動産鑑定士の事務所の開設費をつくるため、4年前から
コツコツと一生懸命“ひったくり”に励む日々…。

　　月間目標は200万円だ!!

そう決めて、これまでで数百件、ひったくりを繰り返して
きました。

雨の日も、風の日も、バイクにまたがり、自転車に乗っている
女性に狙いを定め、追い抜きざまにカバンをひったくる日々…。

ただ、ひたすらに不動産鑑定士の事務所を開きたくて。。。

そのために2千万円を貯めたくて。。。

　　どうしても、開設費として
　　2千万円は必要なんだ!!

熱い思いで、とにかく、ひったくりを繰り返す日々…。


その日、彼は、自転車で路上を行く60代半ばの女性に目を
つけました。

自転車の前カゴにはカバンが入っています。

彼は呼吸を整え、バイクで自転車を追い抜くと同時に、
そのカバンをひったくりました！

カバンの中から、現金25万円が入った財布が見つかりました。

　　おお！
　　今日は上々だ!!

一歩一歩、事務所の開設に向けて、近づいていることが
実感できました。


ところが…、

その直後、警察に捕まってしまいました。。。

警察の調べによりますと、彼は、これまでに約5千万円もの金額を
ひったくって来たそうです。

不動産鑑定士事務所の開設費だけでなく、生活費もひったくりで
賄っていたわけです。

そして、彼の自宅の金庫には、1500万円が貯め込まれていたとの
ことで、目標達成まで、あと500万円でした。。。


　　な…、なんでバレちゃったの？

挫折と絶望の中、彼は警察官に尋ねると、どうやらひったくりの
現場近くに防犯カメラが取り付けられていたそうで、その映像
から割り出されたとのこと。。。

そんな事件を元にして書いてみました。

ま…、彼の場合、不動産の鑑定士の資格を持っていただけに、
トチ（土地）ってしまったわけですナ。

おあとがよろしいようで。。。

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タグ：不動産鑑定士 開設費 2千万円