笹やん 猛稽古
今日から6日の日曜日まで、僕は冷凍食品センターで
バイトです。
ところで先日、4月29日の日曜日…。
このセンターの社員である笹やんが、紛失した
冷凍タラバガニを、トラックの運転手が盗んだと
思い込んでいたところ、結局は出庫されておらず、
笹やん自身の在庫管理に問題アリと捉えられ、
センター長から、
今日から3日以内に、
自分の担当商品の在庫一覧表を
作って提出しろっ！
と怒鳴られてました。
で…、
今日、僕がセンターに入ると、笹やんが、
アベくぅん…。
と、ミョーな猫撫で声で近づいてきて、
ねぇねぇ、パソコン得意？
と聞いてきました。
僕は仕事で会社のパソコンを使って、見積計算や
書面を作ったりすることがあるので、
え？まぁ…、そうっすねぇ…
エクセルとワードくらいでしたら
初級クラスですけど、できますョ。
と答えました。
すると笹やん、ニコッと笑って、
ちょ、ちょっとこっち来て…。
と、事務所の中へ連れていかれました。
どうやら、例の在庫一覧表を作ろうとしていたみたい
ですが、センター長からダメ出し食らったようです。
笹やんが開いたエクセルのシートには、先月の日付別に
商品と在庫数量が羅列されていました。
でさぁ、コレを～、
日付別じゃなくてぇ～、
商品ごとに在庫数量を
表示したいんだけどぉ～…、
どーやればいいのぉ？
と、ミョーにへりくだった口調で聞いてきました。
要するに、4月1日から30日まで、日付別に商品在庫が
表示されているのを、商品別に置き換えて、月初と
月末の在庫数量を表示したいとのことでした。
さらに、それぞれの商品の月内入庫、出庫数量を
捉え、最終的には各商品の在庫誤差を確かめようと
いうことらしいです。
ははぁ～…？
これは、ひょっとしたら
ピボットテーブル使って
処理すれば早いかも。。。
僕がそう言うと、
ぴぽ…？ぴぽてーぶる？
それ、どーやるのぉ？
笹やんが首をかしげながら聞いてきました。
しかし、僕はセンターの中で商品の出庫作業があるので、
そのことを笹やんに言うと、
いいから今日は…、
午前中は大丈夫だから。
と笹やんが言うのですが、何が大丈夫なのか僕は
わからず、
え？でもヤバいですよ。
他に誰かやってくれる人
いるんですか？
と聞くと、そこへセンター長がやってきて、
アベちゃん。
ワケ話して午前中はゴトウに
頼んであるから、それまでに
コイツの手伝ってやって。
と言われました。
10歳以上年下のセンター長に“コイツ”呼ばわりされる
笹やん…。
ハァ…と僕が返事をすると、今度は笹やんに向かって
センター長が、
おい！笹○！
ちゃんとやり方覚えとけよっ！
これから先、おまえ
毎月、在庫表つくるんだゾ！！
10歳以上年下のセンター長に“おまえ”呼ばわりされる
笹やん…。
それを笹やんは、へぇへぇ…とでも言うように、
ニヤニヤして頭掻きながらヘコヘコしています。
イイなぁ！笹やんのコノ軽いノリ…
って、それよりも何で僕がパソコンの操作を
教えなきゃいけないの？
他にいないの？このセンターには…？
…と言うわけで、
元になる入出庫と月初月末在庫のデータを改めて、
事務のパートさんに頼んで、エクセルシートに
落とし込んでもらい、僕はピボットテーブル
の基本的な操作手順を笹やんに教えていきました。
ふんふん、ふんふん…と頷きながら、笹やんが
人差し指でキーを打ちながら、たどたどしく
操作していきます。
ふんふん…
ふんふん…
カチカチ…カチッ…
こう？
え？ これでいいの？
カチ…カチッ…
ふんふん…あっ！
間違えたっ！
どーしよう？
ふん…ＯＫ？
カチカチ…
ふんふん、ふんふん…
カチッ…
あっ！
大丈夫？ ふんふん…。
ふんふん…と言うのはテンポが良いのですが、とにかく
キーを叩くスピードはスローです。
でも、少しずつ要領を得てきて、一人で操作を
進められるようになってきました。
笹やん、パソコン猛稽古の成果が出てきつつある
ようです！
ふんふん…
ふんふん…
カチカチ…カチッ…
よおし、できたぁ！
やり始めて2時間ほど経過しましたが、何とか
完成です。
このデータの結果、在庫誤差のある商品は約2割。
…かなり多いみたいです。大丈夫かな？
いやぁ、助かったぁ！
今月分も頼むね！アベくぅん♪
って、さ、笹やん…
今、やり方覚えたんじゃないのぉ？？
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バイトです。
ところで先日、4月29日の日曜日…。
このセンターの社員である笹やんが、紛失した
冷凍タラバガニを、トラックの運転手が盗んだと
思い込んでいたところ、結局は出庫されておらず、
笹やん自身の在庫管理に問題アリと捉えられ、
センター長から、
今日から3日以内に、
自分の担当商品の在庫一覧表を
作って提出しろっ！
と怒鳴られてました。
で…、
今日、僕がセンターに入ると、笹やんが、
アベくぅん…。
と、ミョーな猫撫で声で近づいてきて、
ねぇねぇ、パソコン得意？
と聞いてきました。
僕は仕事で会社のパソコンを使って、見積計算や
書面を作ったりすることがあるので、
え？まぁ…、そうっすねぇ…
エクセルとワードくらいでしたら
初級クラスですけど、できますョ。
と答えました。
すると笹やん、ニコッと笑って、
ちょ、ちょっとこっち来て…。
と、事務所の中へ連れていかれました。
どうやら、例の在庫一覧表を作ろうとしていたみたい
ですが、センター長からダメ出し食らったようです。
笹やんが開いたエクセルのシートには、先月の日付別に
商品と在庫数量が羅列されていました。
でさぁ、コレを～、
日付別じゃなくてぇ～、
商品ごとに在庫数量を
表示したいんだけどぉ～…、
どーやればいいのぉ？
と、ミョーにへりくだった口調で聞いてきました。
要するに、4月1日から30日まで、日付別に商品在庫が
表示されているのを、商品別に置き換えて、月初と
月末の在庫数量を表示したいとのことでした。
さらに、それぞれの商品の月内入庫、出庫数量を
捉え、最終的には各商品の在庫誤差を確かめようと
いうことらしいです。
ははぁ～…？
これは、ひょっとしたら
ピボットテーブル使って
処理すれば早いかも。。。
僕がそう言うと、
ぴぽ…？ぴぽてーぶる？
それ、どーやるのぉ？
笹やんが首をかしげながら聞いてきました。
しかし、僕はセンターの中で商品の出庫作業があるので、
そのことを笹やんに言うと、
いいから今日は…、
午前中は大丈夫だから。
と笹やんが言うのですが、何が大丈夫なのか僕は
わからず、
え？でもヤバいですよ。
他に誰かやってくれる人
いるんですか？
と聞くと、そこへセンター長がやってきて、
アベちゃん。
ワケ話して午前中はゴトウに
頼んであるから、それまでに
コイツの手伝ってやって。
と言われました。
10歳以上年下のセンター長に“コイツ”呼ばわりされる
笹やん…。
ハァ…と僕が返事をすると、今度は笹やんに向かって
センター長が、
おい！笹○！
ちゃんとやり方覚えとけよっ！
これから先、おまえ
毎月、在庫表つくるんだゾ！！
10歳以上年下のセンター長に“おまえ”呼ばわりされる
笹やん…。
それを笹やんは、へぇへぇ…とでも言うように、
ニヤニヤして頭掻きながらヘコヘコしています。
イイなぁ！笹やんのコノ軽いノリ…
って、それよりも何で僕がパソコンの操作を
教えなきゃいけないの？
他にいないの？このセンターには…？
…と言うわけで、
元になる入出庫と月初月末在庫のデータを改めて、
事務のパートさんに頼んで、エクセルシートに
落とし込んでもらい、僕はピボットテーブル
の基本的な操作手順を笹やんに教えていきました。
ふんふん、ふんふん…と頷きながら、笹やんが
人差し指でキーを打ちながら、たどたどしく
操作していきます。
ふんふん…
ふんふん…
カチカチ…カチッ…
こう？
え？ これでいいの？
カチ…カチッ…
ふんふん…あっ！
間違えたっ！
どーしよう？
ふん…ＯＫ？
カチカチ…
ふんふん、ふんふん…
カチッ…
あっ！
大丈夫？ ふんふん…。
ふんふん…と言うのはテンポが良いのですが、とにかく
キーを叩くスピードはスローです。
でも、少しずつ要領を得てきて、一人で操作を
進められるようになってきました。
笹やん、パソコン猛稽古の成果が出てきつつある
ようです！
ふんふん…
ふんふん…
カチカチ…カチッ…
よおし、できたぁ！
やり始めて2時間ほど経過しましたが、何とか
完成です。
このデータの結果、在庫誤差のある商品は約2割。
…かなり多いみたいです。大丈夫かな？
いやぁ、助かったぁ！
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って、さ、笹やん…
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