懐かしい風景

今日、久しぶりに、卒業した高校の周りを歩いてみました。

3年くらい前にも、この辺りを歩きましたが、また少し
景色が変わってました。

高校の正門を出て、すぐ近くにパン屋があって、高校生
だった頃、僕は悪友たちと、そこでパンやアイスクリーム、
コーラなどを、よく買ってました。

そこは、パン屋と言っても、果物や野菜も売っていたり、
カップラーメンを買えば、そこでお湯を入れてもらえて、
その場で食べることも出来たり･･

ノートやシャープペンなど文具も売っていたりで･･

看板は「パン」と書かれてましたが、ちょっとしたコンビニ
みたいなお店でした。

そのお店が、前回(3年前)に歩いた時は、空き家になって
いて、

　　おおっ！
　　そうか、そうか･･
　　ここのパン屋もとうとう潰れたか･･
　　いつ頃に空き家になったんだろ？

当時を偲ばせる色褪せた看板に、懐かしさと何とも言え
ない淋しさを感じつつ、思わず立ち止まって、空き家に
なった店の外観を眺めていました。

そして、今日･･

空き家だった店は完全に姿を消し、少し離れた場所には
ファミマが出来ていたのです。

午後2時頃でしたが、入口の近くに、自転車がたくさん
停められていて、しばらくすると、ドヤドヤとジャージ姿
の高校生たちが、大声で何やら話しながら出てきました。

みんな、手にパンやおにぎり、それとペットボトル飲料を
持ち、その場で開封し、ガツガツ食い始めたのです。

おにぎりを頬張っては、また大声を出して、ひとりが
しゃべり出せば、それに応じて、誰かが大声を出して、
そこでみんなが、また大声で笑い合う･･

　　あいつら、サッカー部っぽいな･･
　　1年生だな･･

離れた位置から、僕は歩調を緩めて眺めていました。

だんだんファミマの方に近づいてきました。

その時、サッカー部っぽい1年生のひとりが、赤いきつねを
食べ始め、それを見た他の高校生数人が、

　　あっ！
　　オレも食いてぇ！

　　オレも！
　　買ってくるわ！

再び店の中へ入って行きました。

僕の時代は小さなパン屋でしたが、今はファミマが、帰宅
する高校生たちの小腹を満たす役割を果たしているみたい
です。

しかし･･

　　30年近く経っているけど、こう言う
　　ところは変わらないなぁ‥

ウチに帰るまで我慢できず、腹が減れば、仲間を誘って
パンなどを買い、その場で立ち食いながら、また騒ぐ･･

今の高校生が、僕の頃と同じような様子を見て、懐かしく、
そして、何だか安心しました。。

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