奈良の食堂で親子丼

今日から土曜日まで奈良県で出張仕事です。

昼になり、メシに行こうというわけで、Ｕさんと二人で、
その辺をブラブラ歩いていたら、ひっそりとしていますが
商店街らしき通りに出ました。

その商店街へ入ってすぐ左側に、太い黒文字で「定食、
丼物一式、うどん」と書かれた大きな白い看板が二階部分に
掲げられている食堂を見つけました。

　　おおっ！
　　あの看板に何とも言えない
　　力を感じる！

Ｕさんが大きく叫んで、その看板を指差しました。

白い看板と言っても、かなり年季が入っているようで、
真っ白ではなく、やや茶色がかっているようにも見えますし、
灰色っぽく見えたりします。

確かに、その看板には、古き良き時代…、とでも言いますか、
懐かしさを感じさせると共に、今も昔も変わらぬ旨さ…、と
言うものを漂わせているように見えました。

そこで、Ｕさんと僕は、その食堂に吸い込まれるように
フワリと入っていったのです。


　　いらっしゃ────い☆

って、桂文枝師匠みたいな言い方で、70歳を超えていると
思われるおじいさんが迎え入れてくれました。

おじいさんの割にはテキパキと早い動きで、お茶を出しながら、

　　あ─────い☆
　　何にしましょ？

と注文を取りに来ました。

そのおじいさんを、何故だか僕らは、あまり待たせちゃいけないと
思って、

　　親子丼ください！

と、テキパキと注文してしまいました。

　　あ─────い☆
　　親子丼ふた──つね───っ☆

おじいさんは、独特の言い回しで、テキパキと奥へ注文を
伝えました。

　　･･･････。

奥からの返事を期待していたのですが、何の応答もありま
せんでした。。。


しばらくして、テキパキとおじいさんがお盆に乗せた親子丼を
持って来てくれました。

　　あ─────い☆
　　親子ど────ん、
　　もうひとつ、すぐ持ってくるね────☆


　　は─────い☆

僕は、そう返事をして、Ｕさんへ先に渡しました。

　　あ─────い☆
　　もうひとつ、お待たせな────☆

そろそろ普通にしゃべったらどないやねん！
そのテキパキした動きと、しゃべりが全然合ってないねん！
と、僕は思いつつ、おじいさんにお礼を言って、持って来て
くれた親子丼を受け取りました。


とても良い眺めの親子丼じゃないですか！

大盛りを頼んだわけでもないのに、こんもりと丼から
盛り上がっている親子丼！

看板に期待を込めただけのことはある!!


丼を持ち上げようとしたら、何だか、丼の手触りが妙に
ツルッツルッ！としています。

これも、ここの食堂の演出のひとつか…?!

ウチは高級なツルッツルッの丼をつこーてマスぅ！って言い
たいんだな。。。

けど、コレ、うっかり持ち上げようとすると、マジでツルンと
落しそうになってまうやろ！

なんて、一瞬ヒヤリとしたものの、気を落ち着けて親子丼に
取り掛かりました。

　　ふんふん！
　　うまい！うまい！
　　ふんふん！うまいね！
　　ふんふんふん！

めっちゃトロトロっとしていて、薄味だけど、ダシがしっかり
効いてて、鶏肉が大きめに切ってあるから、噛み応えもあって、
ワシワシと食べ進んでしまい、思わず、ふんふん…って感じで
鼻息が荒くなってしまいました！

だしつゆが染みたごはんも旨くて、箸が止まりません！

ふんふんふんふんふん…、

ザカザカザカザカザカッ！　もの凄いペースでごはんを掻っ込み、
ボリバリボリバリッ！と漬物を齧り、また親子丼を掻っ込む…、


　　旨かったなぁ…、
　　明日も、ここで食おう！

食べ終えて、Ｕさんが言いました。

もちろん、僕も大賛成です！

とてもおいしかったので、敢えて他のメニューを選ばず、
明日も僕は親子丼にしようと思いました。

にほんブログ村

タグ：親子丼 食堂 テキパキ