強盗に立ち向かう正義のヒロインのお話

入れたり出したりするのは男と女の営み…

入れたり出したりする所と言えば質屋と銀行…

さて、今日は銀行のお話をさせていただきましょう。

そのお話ってのが、ちょっと物騒なお話でして…

銀行で物騒と言えば、もう決まってます！

そう！銀行強盗のお話です。。。

ある地方銀行の支店では、その日も行員たちが忙しく
お勤めをしておりまして…

訪れた客たちが、それぞれ手続きを済ませようと長椅子に
腰掛けて順番を待っております。

そんな折、出入口からスーッと一人の男が入ってきました。

その男は、なかなか体格が良くて、何故かフルフェースの
ヘルメットを被ったまま…

そして、片手に古びた黒いリュックサックをぶら下げてます。

　　いやぁ、こりゃ…
　　どうも怪しそうなのが
　　来ちゃったわねぇ…

年長の女子行員が、その様子をチラッと見て、そんなことを
思っている矢先に、男は、彼女に向けてリュックサックを
投げつけるや…

ポケットから拳銃を取り出して、パーン！！と一発、天井へ
向って発砲すると同時に、

　　金を入れろ！

大声で叫びましたから、たちまち店内は悲鳴の渦！

男のすぐ近くには、高齢の女性客が、ただ茫然として立ち尽く
しております！

その女性客に何かあっては大変と、年長の女子行員は冷静に
カウンターに備えられた通報ボタンを押そうとしますが…

パーン！　パーン！

天井に向け、2発撃ちながら、

　　早よ、金を入れんか！
　　今度はおまえに撃つぞ！

と叫んで、脅しました。

それでもリュックサックに金を入れようとしない年長の
女子行員にしびれを切らしたのか、男は近くに立っている
高齢の女性客に拳銃を向けたかと思うと…

その女性客の後ろにいた若い女子行員に目をやり、

　　おい、おまえが金を入れて来い！
　　早くせんか！

そう言って、また天井目掛けて、パーン！！と一発…

男が持つ拳銃の弾倉は、弾が6発入っており、これで残りは
2発…

そんなことを知ってか、知らずか…

若い女子行員は、何と！　高齢の女性客の前に、両手を
広げて立ちはだかり、男に負けないほどの大きな声を
あげて、こう言いました。

　　私は、お客さまを守る義務があります！
　　お金は入れられません！

それはもう、実に毅然とした態度でした。

若い女子行員は、高齢の女性客の身を守ろうと、自ら楯と
なって男に立ち向かったのです！

これぞ愛と正義のヒロイン！

世の中捨てたモンじゃありません！

この正義のヒロインと、凶悪な強盗男との間は至近距離で、
残り2発の弾は、撃とうと思えば、間違いなくヒロインに
命中したことでしょう！

しかし…

強盗男は、この若い女子行員の、予想もしなかった行動に
圧倒されたらしく、急にアタフタして逃げて行ったとの
ことです。

この男の行方はわからぬままの強盗未遂事件ですが、若い
女子行員の命を懸けた勇姿は、後日、多くの人の胸を打ち
ました。

危険を恐れることなく、身体を張って客を守ろうとした
ヒロイン！

こうして愛と正義のヒロインは、残り2発の凶弾から免れ、
見事に客を守り、強盗を追い払うことが出来たのです！

この場合…

圧倒された強盗男にしてみれば、まさしく…

　　タマを取られた

ってコトになるんでしょうかねぇ？

おあとがよろしいようで。。。

（福岡県で発生した強盗未遂事件より）

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タグ：拳銃 銀行 ヒロイン